離婚を考えたとき、心配なのは離婚後の「お金」の問題ではないでしょうか?今回は、私が経験したことを元に、「婚姻費用」について話します。離婚をするにしても、できれば仕事を見つけて安定してからと願う人も多いと思います。
- 夫が家にお金を入れてくれない
- 離婚するために別居を考えているが、金銭面での心配がある
- 離婚をしたいと言われ家を追い出されてお金も入れてくれない
- 離婚を考えているが、子どもが幼く働きにくい
離婚までの経緯
少し、私の話をします。
里帰り出産をして約1カ月。そろそろ子どもの予防接種が始まるため、家へ帰ろうかと話していた前日のこと。
おさとちゃと子どもだけこのままこっちに住んで。その方がおさとちゃにとっても子どもにとってもいい環境で暮らしていけると思うから。
!??
本気で何を言っているのかわかりませんでした。考えを巡らせてようやく言えた一言が
ん???どういうこと????
はっきりと言わないといけない!?じゃあ言うね。別れましょう
なぜ怒り出したのかわかりませんでしたが、めっちゃキレられました。この会話を皮切りに、私たち夫婦の離婚成立までのカウントダウンは始まりました。
産後1か月のため、仕事も預け先も探すことは難しい。
生後3日目から小児痙攣を発症し、その後1ヵ月くらい総合病院で入院→ようやく退院できたタイミング。経過観察のため、それから約半年間は病院通院が必要で、転院のための診断書も書いてもらっていた。
話合いもむなしく、なんやかんやで私と子どもは私の実家に残され、相手は自分の家に帰り別々に過ごして約三か月がたったころ、ふと思いました。
あれ?そういえばあの人、お給料全部自分で使ってるの?児童手当はどうなってるの…??
子どもが産まれて一人の時間が増える上に自由なお金も増えるってどういうこと!?
そして調べていくうちに「婚姻費用」を相手に請求できることが分かりました。相手にそのことを伝え、それから約3カ月後ようやく振込んでもらうことに成功。安心したのもつかの間、その6ヵ月後「お金が底を尽きたのでもう支払えません。」と連絡が来ました。
その時、ちょうど子どもが1歳になろうとしていました。そして私は、ひとりで子どもを育てていく覚悟が出来たので、婚姻費用と離婚の調停を同時に立ててもらうことにしました。
婚姻費用とは
民法第752条「夫婦は互いに協力し扶助しなければならない」と定められています。
法律上、共同生活を送るために必要な衣食住の費用や交際費、教育費は夫婦で分担する義務があります。 婚姻が続いている限りこの義務は消えませんので、たとえ夫婦が別居状態であっても、婚姻費用は支払う必要があります。
まずは夫婦で話し合い、まとまらなければ裁判所に調停を申し立てて決定する方法もあります。
収入の多い方が少ない方へ支払い、毎月使えるお金が平等になるように分配することが目的らしいよ。取り決め後、離婚が成立するまでの期間です◎
婚姻費用の決定
婚姻費用と離婚調停を同時に立ててもらったため、調停1回目は婚姻費用の話のみでそれについてはこの1回で解決しました。基本的に裁判所で婚姻費用を決める場合は、裁判所がだしている算定表(養育費・婚姻費用)を元に金額を決め、ほとんどの場合1回で完了するそうです。私の場合も例外ではなく、算定表にそって決めてもらいました。
※調停では、夫婦の資産・収入・支出など当事者双方から聞き取り、必要に応じて資料提出をし、事情を把握したうえで決定してもらいます。時には解決のために提案をしてくれたりするため、お互い譲歩しやすいのも特徴。感情的に自分の主張や利益を押し通そうとする行為が見られると、調停員さんの心象が悪くなる可能性も。主張をするときは、現状を簡潔に。
私は調停について調べていた時、このようなことが書かれた記事を読み感情を挟まず事実だけを淡々と話すと決め実行したよ。調停員さんから「言いたいことが山のようにあると思いますが、端的に話してくれてありがとうございます」と言葉をいただき「相手は一体何を話したのだろう…」と不安になったけど、特にそれ以外のことは言われませんでした。 調停員さんには本当にお世話になりました。
協議離婚と調停離婚の違い
婚姻費用から先の話になりますが、番外編としてその後離婚を考えている方に向けての話をします。協議離婚と調停離婚の違いですが、相手との関係性によってどちらがスムーズにストレスなく離婚できるのか考えながら見ていただければと思います。
令和2年 厚生労働省の調べによると、日本で離婚するカップルのうち88.2%は協議離婚となっており、圧倒的に多いです。ここで、調停を立てるメリットデメリットを協議の場合と比較しながら見ていきます。
メリット | デメリット | |
協議離婚 | 手続きが簡単 短期間で離婚成立可能 費用負担が少ない | 冷静に話し合うことが難しい 感情的になりやすい 離婚後、問題が発生しやすい |
調停離婚 | 専門家の立合の元話合い 相手と話す必要がない 必要なことを決め、ときには相手を説得してくれる 落しどころを見つけてくれる | 戸籍に調停離婚したと残る 平均3回は裁判所に出向く必要があり、時間がかかる |
どちらの場合も、話し合いが中心という部分は変わりありません。大きな違いは、その話し合いに「第三者」の専門家が介入するかどうかです。
私の場合、相手の主張を受け入れるときだけ会話が成立し、こちらの条件などを言うと私が極悪人かのような誹謗中傷を始められ、建設的な話し合いができませんでした。そして相手のペースに取り込まれうつ病を発症し、お互い冷静に話すには”第三者の介入が必須”と判断しました。婚姻費用においても、離婚成立までにもらっている私が悪のような発言をされることを避けるために調停で正式に決定してもらいました。結果、ふたりだけで話合いをしていた時のストレスが嘘のようにスムーズに話が進み、簡単に解決しました。調停を立て、後悔をしたことは一度もありません。
まとめ
離婚が成立するまでの生活費の話をしました。離婚は結婚の3倍大変と言われていて、決めごとや嫌な感情が多くストレスが溜まります。引っ越しや環境の変化で子どものケアも必要になる場合もあるので、せめて数値で見やすい金銭的の不安は少しでもなくしたいものですね。
今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
離婚問題は怒りの感情をはじめ、様々な感情が沸いてはストレスが溜まる時期です。一度深呼吸してお互いの状態を冷静に俯瞰し、これから先の長い人生を幸せに暮らすための選択を!